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月のマイホームはどんな家?

月移住の可能性

2020/4/27

月移住の可能性

宇宙には地球以外にも、人が住める可能性がある星がいくつか存在します。私たちもいずれは宇宙に移住することになるのでしょうか。もし宇宙に住むとしたら、どんな暮らしがしてみたいですか?
広い宇宙の中、私たちの移住先として現実的なのが月と火星です。どちらの方が地球に近いかというと、月です。月は神話や伝説などにも語られ、私たちにも親しみがある惑星。ここはあえて近場(?)の、月での暮らしについて考えてみました。

■住むなら知っておきたい、月の基礎知識

見上げればすぐそこにある月ですが、地球からは約38万キロメートルも離れています。
どのくらいの距離かと言うと、普通に歩いて約11年、時速300キロメートルの新幹線でも約53日かかります。

大きさはどうでしょう。月の直径は約3476キロメートルで地球の約4分の1。思ったより大きいなという印象を受けますね。重力は地球の6分の1で、大気はほとんどありませんが、水は存在します。さらに昼間は約110度、夜は約-170度と、昼夜の温度差が200度以上もあるのだそうです。人が住むには、やや厳しそうな条件ですが、私たちは本当に月に住むことができるのでしょうか?

■月のどこなら住める?

地球とは環境がずいぶん違う月。
月には地球のように大気がありません。そのため、宇宙からの放射線や隕石が、地表にダイレクトに降り注ぐことになります。月の家は、それらを防げる構造でなくてはなりません。隕石はもちろんですが、放射線の量も問題です。
1年間に月の表面に降り注ぐ放射線は、地球上の300から1400倍にもなるのだとか。

そこで考えたいのが地下です。
月の地下には複数の空洞が存在することが、日本の月周回衛星「かぐや」によって確認されています。中には5キロメートル以上にも及ぶ、長い洞窟もあるのだとか。この地下を利用すれば、放射線や隕石を気にせずに生活することができそうです。月に住むなら、地下に家を建てましょう!

■月で使える建材とは

家を建てる場所は確保できましたが、資材の運搬や建築はどうなるのでしょう。家の建設と加工については、地上で使われている技術を、ほぼそのまま利用できるようですが、問題は建材をどうやって運ぶかです。
地球から月への運搬は、ロケットを使用することになります。その運搬費は、10キロのブロックを運ぶのに、約10億円かかると言われています。建材を運ぶだけでかなりの費用ですね。

そこで登場するのが、月の砂。
月の表面に堆積する砂は粒度が細かく、火山岩の一種である玄武岩に似た組成を持っています。その砂にマイクロ波を照射し、焼き固めて建築資材を作る技術を、日本の大手建設会社と宇宙航空研究開発機構(JAXA)が共同で開発しています。この方法なら、かさばる資材を地球から月へ送る必要もなくなります。月の砂でできた家。なんだかワクワクしますね。

■月の土地って買えるの?

家を建てるには、まず土地が必要になります。
そもそも、月の土地は購入できるのでしょうか。答えはイエス。販売しているのは、アメリカのルナ・エンバシー社です。同社は日本にも代理店があるので、私たちもネットを通じて、簡単に月の土地を購入することができます。

ただし現在、地下は販売の対象ではなく、地球から見える地上部分のみの取り扱いとなっていますので、ここでは地上の土地を例に考えてみましょう。月の土地価格は1エーカー 2,700円(税込)。1エーカーは約1,200坪で、だいたい東京ドーム1個分。畳に直すと約2395帖となり、7帖のお部屋約342部屋分。家を建てるには充分すぎる広さです。

購入する場所は選べませんが、現在130万人以上の人々が月の土地のオーナーになっているのだそう。購入すると、きちんと権利書や地図などが送られてきます。購入者にはNASAの職員をはじめ、アメリカ大統領や有名ハリウッド俳優も名を連ねているのだとか。もしかしたら、お隣さんは有名人ということもあるかもしれませんね。

■夢じゃない!?宇宙のマイホーム

いろいろ夢は膨らみますが、実際の月での暮らしとは、どんなものになるのでしょう。
住居は前述した通り地下になりそうです。レジャーは宇宙服を着て月の表面へ。地球の6分の1の重力という環境の中で、月の上を飛び跳ねながらお散歩。想像するだけでも楽しそうです。

さらに満点の星空が広がる空間で、ゆったりと地球の満ち欠けを眺める......なんていうのも素敵。月のマイホームには、"オーシャンビュー"ならぬ"アースビュー"のお部屋もできるかもしれません。

人類が持つ技術は、すでに月面基地が実現可能なレベルに達していると言われています。JAXAによると、月での居住施設は軽量で丈夫な円筒形のモジュールを使用し、その大部分を地下に埋め込む予定なのだとか。アメリカ航空宇宙局(NASA)も、2028年までに月面基地の建設を開始するという「アルテミス計画」のスケジュールを発表しています。月のマイホームが実現する日も、そう遠くはないかもしれませんね。

(提供元:アイクリエイト四国アライアンス

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