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家庭でできる防災計画

2020/10/8

家庭でできる防災計画

近年、全国各地で大きな地震や台風、豪雨などによる大きな被害が増えています。特に予測がむずかしいとされているのが地震。四国も震源域に含まれる、南海トラフ巨大地震は、いつ起きてもおかしくないとされています。地震が発生したときのために、私たちにはどのような備えが必要なのでしょうか。家庭でできる防災対策をご紹介します。

地震対策には、まず家具の固定を

まずは、いまからでもできる地震対策として、ご自宅の家具をしっかりと固定しましょう。大地震では、物が落ちてくるだけではなく、家具そのものが倒れたり動いたりします。それによって、大きな家具の下敷きになったり、出入り口がふさがれる危険もあります。

地震などの災害は、人が眠っている夜中にも発生するもの。寝ている間に、倒れた家具の下敷きになってしまう可能性もあります。大切な命を守るために、しっかりと家具を固定するか、寝室に背の高い家具を置かないなどの工夫も必要です。

阪神淡路大震災では、倒れた家や家具の下敷きになって死亡した人が、最も多く全体の77パーセントを占めました。家具の固定は、すぐにできる防災対策なのです。

■食料・飲料などの備蓄は1週間分必要

大災害で電気・ガス・水道などのライフラインが止まった場合に備えて、飲料水や食料品の準備も必要です。飲料水や食料品に関しては、これまで3日分の備蓄が必要であるといわれてきました。

しかし、南海トラフ巨大地震を想定した場合、被災範囲が広域となり、ライフラインの復旧や災害支援物資などの公的援助が来るまでに、時間がかかる可能性があります。

食料品や飲料水については、支援が来るまで自力で耐えられるよう、家族の人数かける1週間分を備蓄しておくことが望ましいでしょう。備蓄しておきたい食品に関しては、下記のリストを参考にしてくださいね。

家庭でできる防災計画-備蓄リスト-

「ローリングストック」で賢く備蓄

飲料水や食料品は、保存食などの特別なものを用意する必要はありません。日常生活の中で簡単にできる「ローリングストック」を活用しましょう。

ローリングストックとは、食料品や加工品を普段から少し多めに買っておき、使った分だけ新しく買い足していくこと。食料を日常生活で消費しながらも、一定量を家庭に備蓄していくというやり方です。実践する場合は、定期的に消費期限をチェックし、古いものから消費して、鮮度を保つように心がけましょう。

とはいえ、ローリングストックのために、いちいち中身を考えて買いそろえるのは面倒なもの。そういう場合は、カップラーメンやフリーズドライ食品などの各メーカーから出ているセットを購入するのがオススメです。

一度注文すれば、自動配送で必要な量が毎月届くものが多くて便利。普段から食べ慣れていれば、食欲がおきにくい避難時でも安心して食べられそうですね。

セットには、初回に必要なカセットコンロとボンベ、計量カップ、軍手などの器具が届くものや、避難マニュアルブックがおまけでつくものなど、さまざまな種類があります。こういうことは、意識したときがはじめどき。一度試してみてはいかがでしょうか。

ローリングストックについては、農林水産省のページにも掲載されていますので、参考にしてみてくださいね。
https://www.maff.go.jp/j/zyukyu/foodstock/network/rolling.html

家族で避難場所、避難経路の確認を

災害により避難が必要になった場合、どこに避難するかの確認も大切です。自治体のホームページに掲載されているハザードマップなどで、最寄りの避難場所を確認しておきましょう。

また、災害が起こる時間帯などによって、避難時に家族が一緒に行動できるとは限りません。あらかじめ避難場所を決めておき、一人でもたどり着けるように、実際にシミュレーションしておくとよいでしょう。

その際に重要なのは、避難場所への安全な避難経路を調べておくこと。道幅のせまい場所や、古い建物、ブロック塀などは、周囲からの倒壊のおそれがあります。災害時には避けるようにしましょう。さらに、あらかじめ自分の住む地域に、津波や土砂災害、洪水などのリスクがないかを確認し、避難ルートを2、3パターン想定しておくと、いざというときに安心ですね。

お住まいの地域の災害のリスクについては、国土交通省のハザードマップポータルサイトなどで、調べることができます。避難時に慌てることがないよう、家族でしっかりと話をしておきましょう。

避難に備える防災リュック

災害時には、一時的に避難所での生活を余儀なくされることもあります。 貴重品や備蓄品を、非常時にすぐに持ち出せるように、防災用リュックに詰めて、寝室や玄関など持ち出しやすいところに置いておくと良いでしょう。

リュックの中身については、食料のほかに、貴重品や生活用品、衣料品、ラジオや雨具などの避難用具、薬や消毒液などの救急用具を入れておくと便利です。リュックは家族1人に1個、重量は15Kgまでにするのが、避難時に持ち出しやすくて良いとされています。

防災リュックの中身については、下の表を参考にしてください。

家庭でできる防災計画-防災リュック-

避難時は意外なものが役に立つ場合もあります。

例えば、30から45リットル程度の大型ごみ袋。これに、ペット用の砂や丸めた新聞紙を入れて便器にセットすれば、立派な簡易トイレになります。さらに、段ボールにかぶせれば、水を入れるタンク代わりにも。

レジ袋は、両端を裂いて首からつるせば、骨折した腕をつる三角巾代わりに。すっぽりと手にかぶせれば、作業用の手袋としても使えます。

レジ袋やごみ袋は、畳めばコンパクトでかさばりません。いろいろ使えますので、多めに入れておきましょう。

災害には、備えが肝心

大きな地震や災害に備えるためには、まずは「自分の身は自分で守る」という意識が大切です。大規模な災害の場合、市町村や国の公的援助が、すぐに来るとは限りません。

自宅に居るときに大きな地震が来たら、豪雨で近くの河川が氾濫したら、災害の発生が夜だったら......。 家族に避難が困難なお年寄りや、小さな子どもがいる場合など、ご家庭によっても、さまざまな事が想定されます。

そんな時のために、まずは自分でできることからはじめることが大切です。家庭でも防災計画をしっかりと立て、いつ来るかわからない地震や災害から、自分や家族の命を守る備えをしておきましょう。

(提供元:アイクリエイト四国アライアンス

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