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マイナンバーと銀行口座は紐付けるべき?メリットと注意点を紹介

2023/12/15

マイナンバーと銀行口座は紐付けるべき?メリットと注意点を紹介

マイナンバー制度には、マイナンバーと銀行口座を紐付ける制度があります。この紐付けには、どんな目的やメリットがあるのでしょうか?この記事では、マイナンバーと銀行口座を紐付けるべきかについて、解説します。

マイナンバーと銀行口座を紐付ける制度とは

マイナンバーと銀行口座は紐付けるべき?メリットと注意点を紹介

そもそもマイナンバー制度は、特定の個人を識別して行政手続きなどを円滑に進める目的で導入されたものです。では、マイナンバーと銀行口座を紐付ける制度には、どんな目的があるのでしょうか。

マイナンバーと銀行口座を紐付ける目的

まず、マイナンバーと銀行口座の紐付けには二つの制度があります。

・預貯金口座付番制度

2018年1月に開始された預貯金口座付番制度は、マイナンバーと預貯金口座を紐付けることによって、将来的には、相続時や災害時に一つの金融機関窓口で、マイナンバーと紐付けした預貯金口座の所在を確認することができるようにしたものです。金融機関には預金口座とマイナンバーを紐付けして管理する義務があり、預金者へ紐付けの希望の有無を確認する必要があります。
この制度は、行政分野における公正な給付と負担の確保に役立つとともに、預金者の利益保護を図るために創設されたもので、預金者のマイナンバーの紐付けについて強制するものではありません。

・公金受取口座登録制度

給付金などを迅速に受け取るため、2022年1月に開始されたのが公金受取口座登録制度です。給付金は年金や税金の還付金、児童手当といった公的なものになります。公金受取口座を1人1口座登録すると、給付金の申請手続きで口座情報の記載や通帳の写しが不要になるのです。
公金受取口座登録制度が導入される以前は、公的な給付金を受け取るためには口座情報の記載や通帳の写しが必要で、手間がかかっていました。マイナンバーと銀行口座を紐づけると、公的な給付金を簡単に素早く受け取れます。

マイナンバーと銀行口座を紐付けるメリット

マイナンバーと銀行口座は紐付けるべき?メリットと注意点を紹介

ここからは、マイナンバーと銀行口座を紐付けるメリットについて解説します。

給付金や還付金の手続きが簡単になる

マイナンバーと銀行口座を紐付けると、今後の緊急時における給付金等の申請において、申請書への口座情報の記載や通帳の写し等の添付、行政における口座情報の確認が不要になることで、給付金や還付金の受け取りが簡単になります。
給付金や還付金の手続きが簡単になるのは、マイナンバーと銀行口座を紐付けるメリットです。また、書類の不備や不足がなくなり、確実に申請を進められるのもメリットといえるでしょう。

給付金や還付金を早く受け取れる

マイナンバーと銀行口座を紐付けると、書類の準備や口座情報の確認が簡素化され、給付金や還付金を早く受け取れます。給付金や還付金を確実に早く受け取れるのは、マイナンバーと銀行口座を紐付けるメリットです。

緊急時や災害に安心

緊急時や災害時には、給付金を迅速かつ確実に受け取ることができるのも口座紐づけのメリットと言えるでしょう。災害などではまずは安全確保が最優先です。しかし、その後に経済的な面での心配や不安が生じる場合もあります。
そんな状況でもマイナンバーと銀行口座を紐付けていると、給付金などをすぐに受け取れるため安心です。

また、複数の預貯金口座の紐づけを行っておくと、災害時などに一つの金融機関の窓口で、複数の金融機関の預金口座の所在確認を行うことができるようになります。

マイナンバーと銀行口座を紐付ける注意点

マイナンバーと銀行口座は紐付けるべき?メリットと注意点を紹介

ここからは、マイナンバーと銀行口座を紐付けるうえでのリスク、登録に必要な作業、注意点などについて解説します。

紛失や個人情報流出のリスク

マイナンバーカードの紛失や、個人番号の流出で個人情報を悪用されるリスクを心配している方もいるでしょう。 万が一マイナンバーが流出したとしても、マイナンバー(個人番号)だけでは各種手続きを行うことができません。ただし、マイナポータル※のパスワードまで知られてしまうとマイナポータルにログインされてしまうため、公金受取口座情報が閲覧されたり、変更・削除されたりする可能性はあります。マイナンバーが漏えいし、悪用される恐れが発生した場合には、本人の請求などにより、マイナンバーを変更することが可能です。
また、銀行口座を紐付けすることで、取引内容や残高を国や自治体に知られてしまうのではないかと心配している方もいるでしょう。しかし、行政機関が提供される情報は「金融機関名」「本支店名」「口座番号」など振込に必要なものだけになります。

しかし、サイバー攻撃が年々複雑化し、被害例も増加しているため、情報漏えいリスクをゼロにすることはできません。また、銀行口座が本人以外のマイナンバーに紐づけされるといった誤登録もいくつかの自治体で発生していますので、デジタル庁では再発防止のシステム改修が検討されています。

※マイナポータルとは、マイナンバー制度に伴って開設された行政手続きが可能なオンライン窓口

紐付けるための登録作業が必要

マイナンバーと銀行口座を紐付けるには手続きが必要なため、作業に手間がかかるのはデメリットといえるでしょう。

預金口座付番制度の登録

金融機関へ、マイナンバーを届け出る手続きが必要です。これは金融機関窓口からのみ手続きをすることができるもので、マイナポータルからの手続きはできません。預金口座付番制度は預金者の意思に基づくとされていますので、金融機関からマイナンバーの届け出を求められた場合、拒否することもできます。
金融機関にマイナンバーを登録するには、マイナンバーカード、もしくはカード未発効の場合は、通知カード、個人番号記載の住民票の写しのいずれかが必要です。

公金受取口座登録制度の登録

公金受取口座の登録は、パソコンやスマホからマイナポータルにアクセスして手続きします。登録に必要な書類や端末を準備して作業しましょう。登録できるのは本人名義で最大1口座に限られるため、注意が必要です。
尚、公金受取口座の登録にはマイナンバーカードが必要です。カード未発効の場合は登録することができません。

公金受取口座登録制度の登録に必要な書類と端末

  • マイナンバーカード
  • 4桁のパスワード(暗証番号)
  • 登録する預貯金口座の口座番号(通帳など)
  • マイナンバーカードを読み取る機器(スマホ、パソコン、ICカードリーダーなど)

マイナポータルでは公金受取口座の登録だけでなく、変更や削除の手続きも可能です。
ただし、口座を削除すると受け取っていた給付金が受け取れなくなるため、注意しましょう。削除しても新たな口座を指定すると、給付金の受け取りは可能になります。

給付金の申請は別途手続きが必要

マイナンバーと銀行口座を紐付けたからといって、自動的に給付金が受け取れるわけではない点に注意しましょう。給付金を受け取るためには、その都度で申請の手続きが必要です。自動的に給付金が受け取れる制度ではなく、手続きが必要なのは手間がかかってしまうためデメリットといえるでしょう。

まとめ

マイナンバーと銀行口座を紐付けると、給付金や還付金を簡単に早く受け取れるようになるなどのメリットがあります。個人情報の扱いや登録の手続きなど、注意点に気をつけながら制度を利用しましょう。

著者/岩崎 祐二

(提供元:Mattrz四国アライアンス

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