経済
四国でもeスポーツがアツい!
新時代のスポーツで盛り上がろう
2019/7/18
近年、世界的に盛り上がりを見せているeスポーツをご存じだろうか。世界各地で大会が開催され、海外のeスポーツのプロプレーヤーは高収入といわれている。何かと話題のeスポーツであるが、四国でもにわかに熱を帯び始めている。気になるeスポーツの世界をのぞいてみよう。
■今話題のeスポーツとは
エレクトロニック・スポーツ(Electronic Sports)、略してeスポーツとは、パソコンやゲーム機、スマートフォンを利用して行うゲームや娯楽などを、スポーツ競技の一種として捉えた呼び名だ。技術の進化によって生まれた、この"仮想世界のスポーツ"は、今や世界各地に広がり、さまざまな競技で大会が開催されている。eスポーツの始まりは古く、1980年代、コンピューターゲームが誕生して間もなく対戦競技の大会が開催されている。
1990年代に入り、インターネットの普及とともにゲームをスポーツの一種とする考え方も急速に進んでいったという。2000年代は、パソコンが家庭に広く普及した年代でもある。eスポーツという単語が使われ始めたのも、2000年のことだった。2003年には、エレクトロニック・スポーツの名称を冠した世界大会、「Electronic Sports World Cup」が開催されている。
eスポーツという単語は、ここ数年で国内に浸透した印象があるが、世界的には20年近い歴史があるのだ。
■四国でも盛り上がりを見せるeスポーツ
国内でeスポーツ熱が高まり始めたのは、2010年以降のことだ。2015年には一般社団法人日本eスポーツ協会が設立され、翌年には一般社団法人日本プロeスポーツ連盟、2018年にはeスポーツ3団体が合併し一般社団法人日本eスポーツ連合(JeSU)も誕生している。
四国でも、eスポーツ団体が設立されたり、eスポーツのイベントが開催されるなど、各地で盛り上がりを見せている。また、2019年5月には、須崎市のキャラクター、しんじょう君が大阪で行われたeスポーツ大会に出場し、優勝を収める快挙を成し遂げ、高知県でのeスポーツの高まりを県外にアピールする結果となった。
■実は経済効果もすごい
一般的なスポーツは苦手だという人でも、趣味や娯楽として楽しめるのがeスポーツの醍醐味である。eスポーツは、あらゆる人に門戸が開かれたスポーツといっていいだろう。パソコンとインターネット、あるいはスマートフォンがあれば、誰でも簡単に始められる。年齢・性別に関係なく、世界中の愛好家たちと対戦できるのもメリットだ。
eスポーツの競技となるゲームのジャンルも多岐にわたる。FPS(ファーストパーソンシューティング)、格闘ゲーム、CCG(コレクタブルカードゲーム)、その他スマートフォンゲームでも競技が行われている。さまざまなゲームが大会の競技対象となるeスポーツの大会は、参加者が多く、その経済効果はあなどれない。
四国のeスポーツ団体が、大会の認知度を高めて世界中からプレーヤーと観覧者を集めたとすれば、地域経済も潤うだろう。
「Intel Extreme Masters」は、ポーランドのカトヴィツェで毎年行われている世界最大規模のeスポーツ大会だ。2017年の同大会では、17万3,000人を集客したという。カトヴィツェは、この大会が市にもたらす経済効果は2,200万ユーロ(約26億7,000万円:2019年6月時点)にのぼるとしている。
同様の大会を四国でも開催できれば、地域経済にとって大きな希望となるだろう。総務省の「eスポーツ産業に関する調査研究(2018年)」では、国内におけるeスポーツの市場規模は2017年で5億円未満、視聴者数158万人だったという。一方、同年の海外の市場規模は700億円を超え、視聴者数も3億3,500万人で日本と大きく差が開いている。海外に比べてまだまだ市場規模の小さい日本のeスポーツだが、これから大きく成長する見込みのある産業だともいえる。今から注目しておいて損はないだろう。
■eスポーツが四国の地域振興に一役買う日も近い
eスポーツは、地方において地域経済の活性化や地域振興にも役立つかもしれない。四国でもeスポーツの大会が多く開催され、今後ますます活気を増す可能性を秘めている。そんなeスポーツの世界に足を踏み入れてみてはいかがだろうか。
【参照リンク】
(提供元:ZUU)