経済
限られた空間を有効活用
スペパとは?コスパやタイパとの違い、考え方などをわかりやすく解説
2024/2/29
最近、スペパという言葉が使われるようになり、コスパやタイパに続く現代の流行語になっています。本記事では、スペパとは何か、どういう場合に使われるかを説明しますので、考え方を理解しておきましょう。
スペパとはどういう意味?
スペパという言葉を聞いたことがあるでしょうか?まずは、スペパとはどのような意味なのか、コスパやタイパとの違いとあわせて確認しておきましょう。
スペースパフォーマンスの略
スペパとは、「スペースパフォーマンス」を略した言葉で、日本語に訳すと「空間対効果」となります。家庭やオフィスの室内など、限られた空間の効率的な利用法について言及するときに、スペパという言葉が使われるようになりました。
室内を有効活用するためには、家具の配置を変えたり収納を工夫したりする方法があります。無駄なモノは買わないことや、保管場所をとらないモノを買うことも意識するでしょう。スペパに注目すれば、部屋の使い方や買い物の仕方が変わってくるのです。
コスパやタイパとの違いは?
スペパという言葉が出てくる前に、コスパやタイパも近年よく使われる様になりました。コスパは「コストパフォーマンス」の略で、支払った金額に見合う効果や満足度、つまり「費用対効果」を意味し、広く浸透している概念です。それに続くタイパは「タイムパフォーマンス」の略で、投じた時間に見合う効果や満足度、即ち「時間対効果」を指します。
コスパ、タイパ、スペパはそれぞれ費用、時間、空間という異なる次元から効率を考える言葉ですが、どれも効率性を追求する際の指標として使われます。視点はそれぞれ異なりますが、与えられた条件の下で無駄を最小限に抑え、最大限の成果を引き出すという考え方は共通しています。
スペパが注目される理由
スペパが注目されるようになった理由の1つは、コロナ禍によるリモートワークや在宅勤務の普及です。家で普段の生活も仕事もすることになれば、いかに効率よく空間を使うかを意識せざるを得ないでしょう。
また、住宅の面積は、近年狭小化している傾向があり、住宅金融支援機構が行うフラット35利用者調査によると、新築住宅の種類別の平均面積(単位:平方メートル)は、次のように変化しています。
過去10年間で、建売住宅を除く住宅の平均面積が縮小していることが観察されます。特に顕著なのはマンションで、その平均面積は約6%減少しています。これは、空間の効率性、すなわちスペパを重視せざるを得ない現代の住宅事情を反映していると言えるでしょう。
スペパを向上させるメリットとは?
家庭でもオフィスでも空間を効率的に使うために、スペパという考え方をとり入れてみましょう。スペパを向上させることには、次のようなメリットがあります。
限られた空間を活用できる
スペパを意識すればデッドスペースがなくなり、空間効率の向上につながります。
これまで使っていなかった壁面を利用して収納すれば、部屋の広さは変えないまま多くのモノが収納可能になるのです。
スぺパの考え方では、1つの空間を複数の用途で使うことも重視します。空間をパーテーションで区切るなどすれば、1つの空間で生活と仕事、趣味と仕事など、空間の使い方に幅を持たせられます。
コスト削減につながる
収納や作業スペースの効率的な活用により、限られた空間でも多様な活動が可能になります。これにより、広大なスペースを必要としなくなり、家賃の節約にもつながる可能性があります。
オフィス環境では、書類保管用の倉庫や会議のための会議室を別途借りる必要がなくなることで、経費削減につながるでしょう。保管スペースが不要になれば、そのエリアをミーティングや接客スペースとして再利用することができ、効率的なオフィス運営が可能になります。
スペパを重視することで、複数機能を持つアイテムの選択にシフトし、必要以上の物の購入を避けることができます。結果として、物品購入に伴う出費も抑えることが可能になるでしょう。
生活の質が向上する
スぺパの考え方は、余計なモノは持たずに必要最低限のモノで暮らすミニマリストの考え方に通じるものです。この考え方をとり入れることで、シンプルかつ快適な空間が実現し、心にゆとりを生み出すでしょう。
整理された空間は、創造性を刺激し、新しいアイデアが生まれやすい環境を提供します。オフィスにおいても、スペパを意識することで従業員のパフォーマンスが向上し、全体としての生産性の向上が期待できるかもしれません。
スペパ向上の事例やアイデア
空間を有効活用するためには、いろいろな方法があります。ここからは、スペパを向上させるための事例やアイデアを紹介します。自宅やオフィスのスペパ向上の参考にしてみてください。
多機能グッズを活用
家具や家電の数が多くなると置くスペースがなくなり、窮屈になってしまいます。1つで複数の機能がある家具や家電を導入すれば、場所をとりません。
多機能家具としては、ソファとして使えるベッドや、ダイニングテーブルとしてもローテーブルとしても使える昇降式テーブルなどがあります。加湿器兼空気清浄機、オーブンレンジ、洗濯乾燥機などの多機能家電を利用するのも有効な方法でしょう。
最近注目の多機能グッズは、スマートテーブルです。テーブルに冷蔵庫やスピーカー、ワイヤレス充電といった機能が付いており、省スペースにもつながります。
コンパクトに収納できる家具や家電
家具や家電は、使わないときにコンパクトに収納できるかどうかに着目しましょう。家具や家電の収納に場所をとらなければ、スペパは大きく向上します。
たとえば、空気を入れて使えるソファなら、空気を抜いてしまえるので収納に場所をとりません。テーブルや椅子を買うときには、折り畳み式のものを選ぶのもおすすめです。
壁面を使った収納
スペパを向上させるためには、収納スペースの確保が必要です。壁面は、有効な収納スペースとなり得ます。壁面に取り付けて収納ができるグッズは多数販売されているので、こうしたグッズを活用しましょう。
収納以外でも、壁に掛けられるひな人形や五月人形も登場しています。壁面に注目し、スペパを向上させましょう。
レンタル・シェアリングサービスの利用
最近はモノを所有せずに、レンタルやシェアリングサービスを利用する傾向も高まっています。
たとえば、カーシェアリングの契約をすれば、家に駐車場を設けなくてもよいでしょう。短期間しか使わないベビー用品やたまにしか使わないキャンプ用品は、レンタルする方法があります。
また、日常的に着用する洋服やバッグを、サブスクリプション方式でレンタルできるサービスも増えています。必要なモノを必要なときだけ借りるようにすれば、保管場所に悩むこともなくなるでしょう。
オフィスのペーパーレス化
オフィスでは、どんどん増えていく書類の保管場所に頭を悩ませるかもしれません。文書を電子化し、印刷を減らせば、保管スペースが少なくなります。スペパ向上のためにも、オフィスのペーパーレス化も検討してみましょう。
まとめ
スペパとは、限られた空間を有効活用しようという考え方です。スペパを意識すれば、無駄なモノを持たず、モノを大切に扱うことにもつながります。家庭でもオフィスでも、スペパの視点から空間の使い方を見直してみるのがおすすめです。
(提供元:Mattrz)
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