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2024年7月に新紙幣発行!!

新紙幣の偽造防止技術がすごい!模様や文字などに採用された最新技術を紹介

2024/6/4

新紙幣の偽造防止技術がすごい!模様や文字などに採用された最新技術を紹介

いよいよ発行される新紙幣は、偽造防止のためのさまざまな技術が詰め込まれています。日本の紙幣の偽造防止技術は、世界でもトップクラスだということをご存知でしょうか?本記事では、お札に使われている偽造防止技術や新紙幣の詳細を解説します。

新紙幣はいつから発行される?

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新紙幣に施される偽造防止技術の前に、新紙幣がいつから発行されるのか、どのような種類があるのかをチェックしましょう。

発行日と新紙幣に採用された肖像画

新紙幣の発行は、2024年7月3日からと正式に決定しました。前回紙幣が変わった2004年から、実に20年ぶりの一新です。

一万円札には、近代日本経済の父とも呼ばれる渋沢栄一、五千円札には女子教育の先駆者であり、現津田塾大学を創立した津田梅子、そして千円札には世界で初めて破傷風菌を発見、治療法を開発した細菌学者である北里柴三郎の肖像が印刷されます。

紙幣の偽造防止技術をおさらい

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2024年7月の刷新前の紙幣にも、さまざまな偽造防止技術が取り入れられています。新紙幣に引き継がれる技術も含めて、どのような技術が用いられているのかをチェックしてみましょう。

特殊な素材

日本の紙幣は、特殊な和紙が使われています。この和紙は水に濡れたり強い摩擦を受けたりしても傷まない耐久性の高いもので、触ったときのしっかりした感触だけでなく、後工程で施されるさまざまな技術にも耐えうる強度を持っているのが特徴です。

紙幣の原料は、ミツマタや耐湿性のあるアバカ(マニラ麻)などの植物で、明治12年から変わらず紙幣に使われ続けています。

深凹版印刷

お札を触るとざらざら、でこぼこした感触があります。これが、深凹版印刷と呼ばれる特殊な印刷技術です。

深凹版印刷ではインクを高く盛り上げて印刷するので、その部分だけに凹凸が発生します。深凹版印刷は、お札の額面部分や識別マーク部分に使われています。

偽造防止だけでなく、目の不自由な方がお札を識別するのにも役立ちます。

すき入れ

日本の紙幣の偽造防止技術として、すき入れが有名です。紙幣を明るい場所に向けたときにのみ印刷が浮かび上がる特殊な技術で、偽造防止に役立っています。

すき入れは現在、千円札から一万円札まですべての紙幣に採用されており、これまでにも高い技術が用いられてきました。

ホログラム

紙幣の額面部分に用いられている技術が、ホログラムです。ホログラムは、紙幣を見る角度を変えるとキラキラ輝いたり、違う柄が出現したりするものです。

ホログラムを施すことで、さらに偽造が難しくなります。刷新前の紙幣では、以下のようなホログラムが用いられているので、ぜひお札を傾けてチェックしてみてください。

● 紙幣の金額だけが浮かび上がる
● 桜の模様が浮かび上がる
● 日本銀行の「日」のデザインが浮かび上がる など

パールインキ

傾けてチェックすることで偽造を防ぐ技術として、ホログラムだけでなくパールインキも用いられています。パールインキは、見る角度によって色が変わる特殊なインクです。

お札の両端には、このパールインキが用いられており、正面からはわからないものの傾けると光沢感のあるピンクの柄が浮かび上がるようになっています。

紫外線を当てると発光

紙幣の偽造技術は日々精度が高まっており、それに対応するために2004年の紙幣からは紫外線を当てると発光する技術が取り入れられるようになりました。特殊なブラックライトで紫外線を当てると、日本銀行の印や一部の模様が光るようになっています。

国際的にみても、このような技術が用いられている紙幣は珍しく、国外からの偽造の抑止力としても役立っています。

マイクロ文字

紙幣には、目では見えないほどの細かいマイクロ文字が印刷されています。このマイクロ文字は、ルーペで拡大することで識別することが可能です。それぞれの紙幣をルーペで拡大すると、模様のなかに「NIPPON GINKO」という文字が隠れています。

さらに、マイクロ文字は通常のコピー機では読み取れず、一般的な技術で印刷した偽札はすぐに見破れます。

新紙幣に加わった偽造防止など最新技術

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すでに高い偽造防止技術が盛り込まれている日本の紙幣ですが、2024年7月からの新紙幣にはどのような技術が加わるのかをチェックしてみましょう。

より高精細なすき入れ

新紙幣には、最新の高精細のすき入れが取り入れられます。これまでは明るい場所で柄が浮かび上がるというものでしたが、今後の新紙幣では肖像の周囲に繊細な柄が浮かび上がるようになり、さらに偽造防止が強化されます。

また、中央の肖像の透かし以外にすき入れバーパターンと呼ばれる縦の棒の透かしも入ります。一万円札は三本、五千円札は二本、千円札には一本の棒の透かしが入るので、新紙幣を入手したらぜひどこにあるか探してみてください。

世界初のストライプ型3Dホログラムを採用

一万円札と五千円札には、肖像画が3Dで表現され角度によって回転するストライプ型3Dホログラムが採用されています。この技術の紙幣への採用は世界初となります。また、2004年からの一万円札、五千円札に導入されていたパッチタイプのホログラムが千円札にも採用されています。

深凹版印刷で目が不自由な人も判別しやすい

新紙幣には引き続き従来の深凹版印刷が施されており、目の不自由な人が紙幣を識別するのに役立つユニバーサルデザインが採用されています。新紙幣では深凹版印刷による識別マークが11本の斜線に統一され、券種ごとに位置を変えることで刷新前の紙幣以上にスムーズに紙幣を識別できるようになりました。

従来の紙幣は金額の表記は漢字が大きく、アラビア数字は小さく印刷されていましたが、新紙幣はアラビア数字が大きく印刷され、漢字がわからない海外の方にも親切です。

まとめ

新紙幣には偽造防止をはじめとするさまざまな技術が取り入れられており、新デザインだけでなく、世界最高水準とも言われる最先端の技術にも注目が集まっています。

新紙幣の発行は2024年7月からですので、入手したら本コラムでご紹介した最新技術をぜひチェックしてみてください。



著者/古賀 清香
2級FP技能士
広告代理店勤務を経て、フリーライターとして6年以上活動。自身の投資経験をきっかけにFP資格を取得。投資・金融・不動産・ビジネス関連の記事を多数執筆。現在はフリーランスの働き方・生き方に関する情報も発信中。

(提供元:Mattrz四国アライアンス

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