 マルシ
                    マルシ
                
3大会ぶり24回目の本大会出場
四国銀行、四国予選を駆け抜けて本大会へ
2025/10/17
第50回社会人野球日本選手権・四国地区予選で、四国銀行野球部は一次予選から最終予選まで連勝で駆け上がり、本大会出場を決めました。
夏の都市対抗野球大会予選の惨敗から、チームが生まれ変わったかのような四国銀行野球部。予選で活躍した選手、監督・コーチのインタビューを交えて、社会人野球日本選手権四国予選の振り返りや本大会出場への意気込みについてお届けします。

社会人野球日本選手権とは
まずは改めて、「社会人野球日本選手権」とはどういう大会なのか見ていきましょう。
日本野球連盟によると、企業チームは95チーム(専門学校11チーム含む)クラブチームは249チームで合計344チームがあります。(2023年8月現在)
また、社会人野球の大会には大きく3つの大会があります。
- 都市対抗野球大会
- 社会人野球日本選手権大会
- クラブ野球選手権大会
本大会は、各地区連盟が主管する最終予選を勝ち抜いたチーム、さらに都市対抗大会優勝チーム、全日本クラブ野球選手権大会優勝チーム、推薦出場枠などを合わせて32チームで優勝を争います。
例年、10月下旬から11月上旬にかけて、京セラドーム大阪を会場としてトーナメント方式で行われます。
田井投手は、「大学時代の仲間と再会の場となる本大会。大学野球の中心選手が多く出場する大会なので、一戦も気が抜けない」と語っており、社会人野球チームの頂点を決める大会の一つとして、プロ野球と違った熱さと、各選手のドラマに熱狂的な社会人野球ファンも目が離せない大会です。
本大会出場は社会人野球チームの悲願であり、今回四国銀行野球部は3年ぶり24回目の出場の切符を手にしました。
連勝の四国予選
序盤から決勝までの軌跡と見どころ
2025年9月に開催された一次予選。四国銀行は4戦全勝、総得点34・総失点9で首位通過しました。
初戦9月20日のJR四国戦を9-1で快勝。初回で1点失うも、4回まで田井選手、その後、佐田―田中―菊池の継投がテンポよく、打線も序盤から加点して主導権を握り7回コールドの快勝。
続く第2戦、21日のアークバリア戦は17-4で勝利。序盤から得点を重ね、5回に11点。打撃は藤井選手が3安打3打点で牽引し、投げては菊池投手が、5回無失点8奪三振と好投しました。
9月25日のJR四国戦は、6回2死2・3塁の場面、代打で出場した南選手。事前に代打出場を監督にも言われており「準備はしっかりとできていた」と語っており、堂々のセンター前のタイムリーヒットで2点(大北選手・藤井選手が生還)を挙げ、4-3で競り勝ちました。
9月26日一次予選最終戦となるアークバリア戦は、2回に橋川選手の打球が相手失策を誘って先制。5回には大谷選手のレフト前ヒットと元山選手のライトオーバーの2塁打で2点を追加。8回には下村選手の当たりで1点を加えて突き放しました。また、田井―菊池投手への継投で終盤を締め、JR四国とアークバリアにそれぞれ2勝し、最終予選へ駒を進めました。




本大会への切符を賭けた最終予選は、JR四国との2連戦。最終予選は2勝先取方式です。
初戦10月2日は2回表、8番真田選手のライトオーバーのタイムリーヒットで先制し、6回には4番南選手のホームランで加点。「甘い球がきたので、思いっきりいった。JR四国はずっとライバルと思って対戦しているので、想いは強いです」と話す南選手。投手は田井―菊池投手の継投で無失点に抑え、2-0で四国銀行が先勝しました。

翌日の第2戦も3-0で完封勝利。
1回表に大北選手のレフトへのタイムリーヒットで先制、8回表には大北選手のセンター越え2塁打、続く藤井選手のレフトオーバーの2塁打で2点を追加しました。大北選手は、「前日は活躍できず、南選手のホームランなどに助けられたので、この試合は自分が何とかしなければという想いで打席に立った」と語っています。投げては初戦と同じく田井―菊池投手への継投で完封し、JR四国相手に3-0の完封勝利で、代表切符を手にしました。

今回の四国予選では、クロージングとしての役割を確実に果たした菊池投手は「投手がそれぞれ責任を持って、役割分担ができていた。シーズン通して調子もよかったのもあるが、田井投手など投手同士の励ましや監督の鼓舞で予選の連投を乗り切れた」と、投手リレーが勝利につながったこと話しています。また、四国予選のMVPに選ばれた田井投手は、「相手がいい投手だったので、投げ負けたくない想いがあった。1戦目は力みもあったが、2戦目は自分の力で勝つ!と想いがあり、いい緊張感でいつものパフォーマンスに近い形で投げることができた」と語っています。今年で3年目、チームの中心選手としての自信も垣間見ることができました。

四国銀行の強み
「二足の草鞋」をチーム力へ
四国銀行野球部は、銀行員としての業務と野球の両立をしている企業チームです。平日の練習は週3回、早朝から練習の後、午後は外務や融資などの業務を行います。野球部所属だから業務が軽くなることはなく、練習時間である平日3日の午前中以外は、他の行員と同様に業務に勤しみます。そんな生活リズムが、自己管理と集中力を高め、学生の頃と違い、業務で必要となる段取りが短時間で成果を上げるための練習につながり、また試合の"集中力"につながっていると言う選手も少なくありません。
また、野球が盛んな四国、高知という土地柄、地域全体で応援していただけることが大きな力になっています。本大会出場を決めた翌日、南選手の業務用携帯には、お客さまからたくさんのお祝いの留守電が入っていたそうです。また、田井投手が担当するお客さまは、昨年都市対抗野球大会で本大会出場した際は、東京まで応援に足を運んでくれたとか。新聞を見て、声をかけてくださるお客さまも多く、地域の応援を力に本大会へ向かいます。

生まれ変わった四国銀行野球部
都市対抗野球大会四国予選から社会人野球日本選手権予選までの短期間での大きな変化を、亀岡監督は、「コーチや選手の頑張り」だと話していました。また平瀬コーチは、「選手が危機感を言葉にしてくれたことでチーム全体が前向きになった。全体練習の中身は大きく変え、各自行っていたバッティング練習は、全員が目の届く一か所で、球数を5球に制限。実践に近い形で各選手の調子も全員で把握できる環境に変えた。野手が上がるのにあわせて、投手陣の気持ちも変わった」と語っており、全員で勝利を勝ち取るために、チーム全体の士気も上がっていることを感じました。
仕事も、野球も、全力で。
ー本大会出場へ向けてひとことー
大北選手「本大会でも失点を抑えてピッチャーを中心に、僅差でもチャンスを生かして守り勝つ野球をしたい」
菊池選手「監督の"全員野球"を体現したい。一人ひとりが責任をもって全員で勝つというのを目標に頑張っていきたい」
南選手「強豪チームがたくさんいる中なので一戦必勝で、監督就任2年皆でやってきたことを形にしてベスト4を目指します!」
田井選手「体を万全な状態にして、持てる力をすべて出したい」
日常は銀行員、グラウンドでは野球人。二足の草鞋で磨いた集中力と継続力を武器に、京セラドームの一球一打に向き合います。どうぞ本大会でも、四国銀行野球部へのご声援をよろしくお願いいたします。

編集後記
山に囲まれた場所にある四国銀行グラウンドで、早朝から練習に励む選手は、とにかく明るい雰囲気が印象的。先輩・後輩の堅苦しさはなく、「やりやすい雰囲気を先輩が作ってくれたので自分も後輩にはそうやって引き継いでいきたい」と語る選手たち。そんな雰囲気をいいことにSNSで話題になっているユニフォームについても、聞いてみた。「京セラドームで、あのプロ野球チームに似たユニフォームって、SNSで話題ですよ」すると、皆、声を揃えて、「四国銀行が注目され、知っていただけるのはどんな話題でも嬉しい」と笑顔で話す。

また、社会人野球日本選手権本大会出場にあわせて、ビジターユニフォームもリニューアル。四国銀行のカラーの「白」と「青」のユニフォームを身にまとい、一戦でも多く四国銀行らしい全員野球で戦ってほしい。がんばれ!四国銀行野球部!
初戦情報
会場:京セラドーム大阪
日時:11月4日(火)試合開始 18:00
VS トヨタ自動車
四国銀行野球部 選手紹介
▼詳しい試合戦績はこちら▼
試合予定・公式戦 戦績
▼最新の四銀ルーム記事をアプリから!▼
ダウンロードはこちら
|  |  | 














