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刈谷仁美さん作、四国銀行のポスターが繋いだご縁

高知市×北九州市×刈谷仁美さんの対談が実現!VOL.1

2022/7/26

縁結びは、人気急上昇のアニメーター

2021年の秋。四国銀行 営業統括部の谷口菜保子さんに一本の電話がかかってきました。電話の主は、北九州市企画調整局地方創生推進室(現:地方創生SDGs推進部企画課)、定住移住・若者担当係長の橋本泉さん。「北九州市???」と訝る谷口さんに、橋本氏は「あのポスター」の話を切り出しました。

刈谷仁美さん作、四国銀行のポスターが繋いだご縁

四国銀行は、令和3年の7月から刈谷仁美さんのイラストを起用したポスターでPRを展開し、話題となっていました。ポスターにイラストを使うのは初めての試みで、ブランディング担当の谷口さんが「意欲的に活躍する高知出身のイラストレーターにお願いしたい」と、白羽の矢を立てたのが、NHK連続テレビ小説『なつぞら』のオープニングを手掛けた刈谷仁美さんでした。快く引き受けてくださった刈谷さんに、「行員編」「野球部員編」「よさこい祭り・阿波踊り編」の4枚を依頼し、さわやかなキラキラと輝く若者を描いたポスターが完成したのです。「行員編」「野球部員編」は「さわやか!」「四国銀行のイメージが変わった」と反響を呼び、コロナ禍で待機を余儀なくされた「よさこい・阿波踊り編」は、この夏ようやくお披露目となりました。

刈谷仁美さん作、四国銀行のポスターが繋いだご縁

橋本さんは、その四国銀行のポスターの存在を知って、電話をかけてきたのでした。「実は、北九州市も刈谷仁美さんに定住・移住促進のポスターを描いていただいているんです。まちの中に刈谷さんの絵があるという共通点から、北九州市と四国銀行さんで何か一緒にできないかと思っているんです」。その声にはワクワクがあふれていました。

イラスト起用は北九州市でも初の試み

北九州市が刈谷さんにポスターを発注したのは、令和2年のこと。定住・移住促進のプロモーション企画のコンペで、とある会社が刈谷さんのイラストを使った企画案を提出しました。移住PRのポスターといえば、豊かな自然を謳った風景写真が多用される中で、他の自治体とは一線を画す独自性が評価され、イラスト案が採用されました。

第1弾を刈谷さんに発注し、出来上がったのが北九州市のまちと人を描いた3枚のイラストでした。

ポスターの掲示が始まると予想を上回る反響があり、首都圏での移住関連イベントに出展した際には、他の自治体から「これいいですね!」と声をかけられました。

第1弾が好評だったことから、橋本さんらは第2弾の制作を決定しました。

第2弾は、刈谷さんに北九州市が行っている「お試し居住」のプログラムを体験してもらい、地域の人々とふれあいながら実際のまちを体感した上でイラストを描いてもらうことにしました。滞在は1週間。小倉・門司港・平尾台の3つの地域のゲストハウスに宿泊した刈谷さんは、3枚のイラストと滞在記をまとめた漫画を制作しました。

始まりは、北九州市からのアプローチ

刈谷仁美さん作、四国銀行のポスターが繋いだご縁

市民の関心も高まり、一連のプロモーションに手応えを感じていた橋本さんは、上司から「四国銀行でも刈谷さんのイラストを使ったポスター作っているよ」と、スマホの画面を見せてもらいました。「いいポスターですね」と言う橋本さんに、「なんか一緒にやってみたら?」と上司。「おもしろそうだ!」とピンときた橋本さんが、早速、四国銀行に電話をかけたのです。

唐突な話に驚いた谷口さんでしたが、遠く離れたまちとのご縁に、気持ちが動きました。部内で検討を進め、北九州市とのオンライン会議で、「北九州市と高知市でオンライン座談会を行って、お互いの市について理解を深め、交流する機会としてはどうでしょう?当行の地域振興部には、東京から移住して高知暮らしを楽しんでいる行員がいますので、高知市への移住者という形で参加可能です」と提案しました。
「いいですね!」と北九州市の賛同を得た谷口さんが、高知市地域活性推進課に橋渡しをすると、すぐに「高知市&北九州市コラボレーション企画 ~若い世代の定住移住に向けた地方都市の魅力発信~」が立ち上がったのです。

その後、高知市と北九州市、四国銀行、そして高知県のUIターンコンシェルジュがコーディネーター役として加わり、何度もWEB会議を重ねて企画を練り上げていきました。北九州市側は、「現地に行った方がおもしろい、行ってこい!」という上司の言葉で、橋本さん、中野さん、藤永さんの3人の高知出張が決定。対談の様子を動画で撮影し、観光地の画像などを入れながら編集し、YouTubeで動画配信することが決まりました。
この対談の縁結びとなった刈谷さんにも、オンラインで参加していただけることとなり、漫画やアニメに興味がある若い世代の人たちに届けたい、移住を考えるきっかけにしてほしいという両市の気持ちが一つになりました。
当初は1月の開催を予定していましたが、新型コロナウイルスのまん延により一度は延期に。春間近の3月25日、高知市内にある土佐山夢産地パーク交流館「かわせみ」にてにぎやかに開催されました。

刈谷仁美さん作、四国銀行のポスターが繋いだご縁

玄界灘に面し、九州の玄関ともいえる工業都市、北九州市。太平洋に面し、豊かな自然を誇る高知市。当日は共通点を探ったり、歴史や文化を紹介しあったり、両市に住んだことがある刈谷さんに住み心地を聞いたり、およそ2時間にわたってトークを展開しました。
対談の模様は「好きぜよ!好きっちゃ!地方都市ダイジェスト」 をどうぞ!7月から動画も順次公開されますので、ぜひご視聴ください。全編ご視聴いただいた方には、抽選で北九州市・高知市から素敵なプレゼントもあります!

今後、さらなる交流に向けて

ここからは、対談には登場しなかった影の立役者・橋本さんに、お話を伺いました。

北九州市で定住・移住促進を担当する橋本さんは、生まれも育ちも北九州市。今回で3度目の来高となりました。1回目は小学生の頃、合唱団の全国大会出場のために。2回目は10年ほど前、家族旅行で。そして、今回は対談と視察のための出張で。3回とも桂浜を訪れたそうで、「高知といえば桂浜」を実感。玄界灘とはひと味違う海の表情も気に入っていただけたようです。

刈谷仁美さん作、四国銀行のポスターが繋いだご縁

今回関心があったのは、高知市の観光拠点でもある昼飲みの聖地、ひろめ市場。仕事を終えてからひろめ市場を訪れ、「土佐のおもてなしの心に触れ、鰹のたたきを堪能してとても充実した視察になりました」と橋本さん。

刈谷仁美さん作、四国銀行のポスターが繋いだご縁

オンライン対談を対面に切り替えたことに、「やはり実際に足を運んでよかったです」と、生の高知に触れたことで得るものが大きかったと感じています。

「人のあたたかさが北九州市と似ている」と実感した高知市。「YouTubeの配信の反響によっては、第2弾をやりたいですね」と、今後の展開も視野に入れています。アニメ交流、よさこい交流など、可能性は無限。「同行した藤永と中野も、最高に楽しい取組だったと言っています。また訪問する機会があれば日曜市を視察したいですね」とにっこり。
「ぜひ高知市のみなさんにも北九州市の魅力を知っていただきたいです。お越しいただく機会があれば、ご案内します」と、お互いに魅力的な移住地に発展するよう、さらに親交を深めていきたいと話してくれました。

刈谷仁美さん作、四国銀行のポスターが繋いだご縁
左から、北九州市職員の中野雅大さん、橋本泉さん、藤永佑衣さん

Vol.2対談ダイジェストに続く

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