経済
日常に取り入れられる防災習慣
災害のライフハック!おすすめの防災グッズもあわせて紹介
2025/9/5
台風や地震などの災害への備えは、万が一の事態の際に役立ちます。しかし、いざ準備をしようとしても、何から始めればよいのかわからないという方も多いのではないでしょうか。 この記事では、災害時のライフハックや過去の災害から学ぶ防災アイテム、日常に取り入れやすい防災習慣を紹介します。
災害時に求められるのは「備え」と「知恵」
災害が起きたとき、重要なのは「どれだけ備えていたか」と「いざという時の対応方法についての知恵」の2つです。非常食や懐中電灯といった物理的な備えに加えて、限られた資源をどう活用するかという知恵が被災生活では大きな力になります。
被害の状況や周囲の環境は刻一刻と変化するため、その場の判断力と柔軟性も求められます。事前の準備に加えて、「知っておくこと」も立派な防災です。
災害のライフハック5選
災害時は、物資が限られた中での生活を余儀なくされます。そんなとき、身近な道具を活用したライフハックが役立ちます。
事前に覚えておくことで、もしものときに強い味方となってくれるでしょう。ぜひ覚えておきましょう。
ペットボトルのランタン
停電時に便利なのが、ペットボトルを使った即席ランタンです。
用意するもの
- スマホや懐中電灯
- 透明なペットボトル・・・1本
- ペットボトルに水を入れる
- スマホや懐中電灯の光を底から当てる
ペットボトルランタンは、光を一点で照らす懐中電灯とは違い、広範囲を照らせるのがポイントです。夜間の避難や屋内での行動時にも役立ち、柔らかい光が拡散されるので目にも優しく、小さなお子さまやご高齢の方がいらっしゃるご家庭でも安心してご利用いただけます。また、ローソクなどと異なり、火を使わないので余震などで転倒しても安全です。
ポリ袋で簡易トイレ
断水やトイレの排水不能など、災害時には衛生環境が急速に悪化します。感染症を防ぐためにも、排泄物の処理は非常に重要です。そんな災害時に役立つのが、ポリ袋を使った簡易トイレです。
用意するもの
- ポリ袋・・・2枚
- 新聞紙などの吸水性のある紙・・・1〜2枚
- 便座にポリ袋を二重にかぶせる
- 中に新聞紙を敷く
- 使用後は袋をしっかり縛って密封し、処分する
材料は100円ショップなどでも手に入るため、災害に備えて用意しておくことをおすすめします。
ゴミ袋と毛布で簡易ポンチョ
避難生活では体温管理がとても重要です。特に冬場や夜間は、体が冷えて体調を崩す恐れがあります。簡易ポンチョを利用することで、保温効果を高めながら雨風もある程度防ぐことができます。
用意するもの
- 大きめのゴミ袋・・・1枚
- 毛布・・・1枚
- 大きめのゴミ袋に頭・腕用の穴を開ける
- 毛布を体に巻いて、その上からゴミ袋をかぶる
軽量でコンパクトに折り畳めるゴミ袋は、防災リュックに常備しておくとさまざまな場面で活用できます。
ラップやタオルを使った応急処置
災害時には、すぐに医療機関を利用できない場合もあり、応急処置の知識が重要になります。ラップは傷口の保護や包帯の代用として、タオルは止血や患部の固定に活用できます。
また、水がない状況において、ラップの使用は手を衛生的に保つ手段としても役立ちます。どちらも家庭にある身近なアイテムのため、覚えておくといざというときに重宝します。
ポリ袋炊飯で簡単に調理
断水やガスの停止で通常の調理ができないときは、ポリ袋を活用した「ポリ袋炊飯」が便利です。鍋が汚れず、複数の袋を一度に加熱できるため、家族分や1日分の食事をまとめて調理することも可能です。
用意するもの(1食分)
- 無洗米・・・0.5合(75g)
- 水・・・約90ml
- 耐熱ポリ袋(必ず耐熱・食品用を使用)・・・1枚
- 輪ゴムまたは袋止め・・・1つ
- 深めの鍋(直径20cm前後)・・・1つ
- 湯せん用の水・・・鍋の7〜8分目
- 布巾・耐熱皿など・・・1枚
- 耐熱ポリ袋に無洗米と水を入れる
- 袋の空気を抜いて口をしっかり結ぶ
- 鍋で30〜40分湯せんし、蒸らして完成
火加減を気にせず安全に調理できるため、避難所や屋外での調理に適した方法です。
日常生活で身に付く防災ライフハック
防災は特別なことではなく、日常の中で無理なく続けられるのが理想です。ここでは、日々の暮らしに取り入れやすい3つの防災習慣を紹介します。どれも今日から始められるものばかりなので、ぜひ参考にしてみてください。
消費しながら備える「ローリングストック法」
ローリングストック法とは、非常食や保存食を定期的に消費し、消費した分を買い足すことで常に新しい備蓄を保つ方法です。賞味期限切れを防ぐだけでなく、実際に食べ慣れることで災害時の安心感にもつながります。
家庭内で食品のストック棚を設け、消費日と補充日を管理することで、無理なく防災が習慣化できます。
キャンプ道具を定期的に使う習慣
災害時の避難生活は、キャンプでの生活と似ている点が多くあります。テントやバーナー、ポータブルバッテリーなどを普段から使い慣れておけば、いざというときも戸惑わずに使えます。
定期的にキャンプやアウトドアで道具に慣れていることで、楽しみながら防災スキルを高められるのが大きな魅力です。
ガソリンが半分になったら入れる習慣
「ガソリンが半分になったら給油する」という習慣を日頃から徹底しておくことで、突然の移動や車中泊にも対応できます。災害発生時にはガソリンスタンドが営業停止になったり、給油の大行列が発生することがあります。そんなとき、車の燃料が残り少ない状態だと避難行動に支障が出ることもあるでしょう。
小さな習慣の積み重ねが、いざというとき、命を守る備えになるのです。
過去の災害から学ぶ、実際に役立った防災アイテム
実際に被災された方々の実体験は、防災を考える上での貴重な教訓となります。災害時に「本当に助かったアイテム」を知ることで、必要な備えが見えてくるでしょう。
足元を守る「スニーカー」
倒壊した建物のがれきやガラス片が散乱する中では、裸足やサンダルでは危険です。実際に多くの人が足をケガした経験から、丈夫なスニーカーの重要性が再認識されました。
長時間歩く避難行動にも適しており、防災リュックに動きやすい靴を1足入れておくことをおすすめします。
少ない水でも食べられる「お菓子系非常食」
水が貴重な災害時には、調理不要で水分を必要としないお菓子が役立ちます。クッキーやチョコレート、羊かんなどは保存性が高く、効率的にカロリーを補給できます。
ストレスがたまる避難生活の中で、甘いものが心の支えになったという声も多くありました。
車中泊には「足踏み器具」
避難所が満員で車中泊を余儀なくされる場合もあります。車内で長時間じっとしていると血流が滞り、「エコノミークラス症候群」を招く恐れがあります。
足踏み器具やストレッチチューブなどを使うことで、車内でも簡単な運動ができ、血行促進につながります。長期の車中泊に備えて1つ用意しておくと安心です。
電気がない中で活躍した「ソーラー充電器」
長期間の停電が発生した際に役立ったのが、太陽光を利用して充電できるソーラーパネル付きのモバイルバッテリーです。
スマートフォンで情報を得たり、家族と連絡を取るため、電源の確保は極めて重要です。コンパクトで持ち運びやすいタイプを選ぶと、非常時にすぐ使えます。
水の節約に「ウェットティッシュ・ドライシャンプー」
断水が続くと、手洗いや洗顔、入浴が困難になります。そんな状況で役立つのが、ウェットティッシュや水不要のドライシャンプーです。
これらの衛生用品は感染症の予防だけでなく、避難生活のストレスを和らげる効果も期待できます。
まとめ
災害はいつ起こるかわかりません。だからこそ、日ごろからの備えと、いざというときに生かせる知恵が大切です。
今回ご紹介した防災アイテムや日常に取り入れられる防災習慣は、どれも今日から始められる実践的な対策です。これらを参考に、ご自身に合った備えを見直してみてはいかがでしょうか。小さな工夫の積み重ねが、大きな安心につながります。
2級FP技能士
広告代理店勤務を経て、フリーライターとして6年以上活動。自身の投資経験をきっかけにFP資格を取得。投資・金融・不動産・ビジネス関連の記事を多数執筆。現在はフリーランスの働き方・生き方に関する情報も発信中。
(提供元:Mattrz)