経済
日々の対策で、大切な情報を守ろう
今日からできる情報セキュリティ対策!大切な情報を守るための基礎知識やポイントを解説
2026/4/23

近年、「フィッシング詐欺」や「アカウントの乗っ取り」「不正ログイン」など、私たち個人を狙ったさまざまなサイバー攻撃が増えています。
「自分もセキュリティ対策をしておかなければ」と思ったときが、対策を始めるベストタイミングです。
情報セキュリティ対策と聞くと、難しい設定や専門的な知識が必要なのではないかと思ってしまいますが、実際に必要なのは「日々の行動を少し変えるだけ」です。
この記事では、総務省が運営する『国民のためのサイバーセキュリティサイト』と、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が公表している『中小企業のセキュリティ対策ガイドライン』『情報セキュリティ10大脅威 2026』などの情報をもとに、みなさん一人ひとりが今すぐ取り組める情報セキュリティ対策について、わかりやすく解説します。
なぜ今、個人のセキュリティ対策が重要なのか?
いまや、家族や友人への連絡、ショッピングの決済、個人情報の管理など、さまざまなことをスマホ1台で完結できる時代です。
便利になった一方で、1つのアカウントが乗っ取られるだけで、被害が一気に大きくなってしまう可能性があります。
また、SNSアカウント乗っ取りに代表されるように、「セキュリティ事故の被害が自分だけにとどまらない」という点も、近年の情報セキュリティ事故の特徴の一つです。
このように、自分だけではなく、家族や友人、同僚など周囲まで巻き込んでしまう可能性があるため、一人ひとりが情報セキュリティ対策をしっかりと行っていくことが大切です。
独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が公開している『情報セキュリティ10大脅威 2026』によれば、2026年には次表にあげるような被害を受ける可能性が高いことが指摘されています。

企業でも「個人の油断」が情報セキュリティ事故につながる

ニュースで報道される企業による個人情報の漏えい事故。
その原因を紐解いていくと「社員が一通のメールを開いた」「社員が使いまわしているパスワードが漏えいした」など、一個人の小さな油断から始まっているケースが少なくありません。
もちろん、多くの企業で情報セキュリティ対策が行われていますが、どれだけ対策を講じていても、最終的に重要なのは、社員一人ひとりの意識です。
企業の情報セキュリティ事故と聞くと、自分とは縁遠いような気がしてしまいますが、個人が日頃から情報セキュリティの意識を持つことが、結果として、勤める企業や組織全体を守ることにつながるのです。
個人が今すぐできる!6つの情報セキュリティ対策
私たちが個人として今すぐできる情報セキュリティ対策として、代表的な6つの対策をご紹介します。
- 怪しいメール・リンク・添付ファイル・DMは開かない
- 個人情報をむやみに入力しない・公開しない
- アカウントのセキュリティ管理を徹底する
- 端末とソフトウェアを常に安全な状態に保つ
- 外出先のWi-Fi利用に注意する
- 物理的な情報漏えいになるべく気をつける
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1.怪しいメール・リンク・添付ファイル・DMは開かない
サイバー攻撃の多くは、メールやDMのリンク・添付ファイルを「開かせる」ことから始まります。
攻撃者は、公式を装った文面や、「アカウント停止」「至急確認」「荷物の不在通知」といった急がせる言葉で私たちの判断力を鈍らせ、リンクをタップさせたり、添付ファイルを開かせようとしてきます。
重要なのは、少しでも違和感があったら「安易に開かない・タップしない」という行動ルールを先に決めておくこと。メールだけではなく、SNSのDMやSMSでも同様です。
2.個人情報をむやみに入力しない・公開しない
個人情報は、詐欺やアカウント乗っ取りに悪用される可能性があります。
名前や生年月日、勤務先、住所の一部など、本人確認に使われる情報が揃うと、パスワードの推測がされやすくなります。
特にSNSでは、自分では「公開しているつもりがない情報」でも、投稿の積み重ねによって推測されやすくなるため注意が必要です。
たとえば、「本日○歳の誕生日でした」という投稿だけで、生年月日が推測される可能性があります。
SNSなど公の場所では、プロフィール欄で公開する情報を最小限にし、キャンペーンや無料診断などで安易に個人情報を入力しないように意識しましょう。
3.アカウントのセキュリティ管理を徹底する
1つのアカウントを乗っ取られるだけで、さまざまな被害につながる時代です。
次のようなアカウント運用に関する具体的なルールを自分の中で決めておくことが重要です。
- パスワードを使いまわさない
- 推測されにくいパスワードを設定する
- パスワードを見える化しない(付箋・メモ帳など)
- 二段階認証(多要素認証)を設定する
- ログイン通知・不正アクセス通知をオンにする
それぞれ簡単に解説します。
パスワードを使いまわさない
1つのアカウントでパスワードが漏えいすると、同じパスワードを使っている他のサービスにも不正アクセスされる可能性があります。
アカウントごとに異なるパスワードを設定することが基本です。
推測されにくいパスワードを設定する
短いものや単純なもの、個人情報に由来するパスワードは突破されやすいと考えておきましょう。
推測を防ぐためにも、次のようなパスワードを設定することが大切です。
パスワードを見える化しない(付箋・メモ帳など)
パスワードを忘れないために、付箋やメモ帳、端末内のメモ機能などに見える化してしまうと、第三者に知られる可能性があります。
基本的にはパスワードは目に見える形で残さないことが大切です。
二段階認証(多要素認証)を設定する
パスワードが漏えいした場合でも、不正ログインを防ぐために二段階認証を設定することが重要です。
メールやSNS、通販アカウントなど、二段階認証が設定できるサービスではできるかぎり「有効」にしておきましょう。
ログイン通知・不正アクセス通知をオンにする
情報セキュリティ事故の被害を小さくするためには早期発見が重要です。
ログイン通知をオンにし、見覚えのない端末からのログインを見逃さないことが、被害の拡大防止につながります。
4.端末とソフトウェアを常に安全な状態に保つ
PCやスマートフォンのOS、アプリ、ブラウザなどは、開発元によって脆弱性や不具合の修正が継続的に行われています。古いバージョンのまま使用していると、セキュリティリスクが高まります。
可能であれば自動更新を有効にし、手動更新の場合でも定期的に確認し、常に最新の状態を保ちましょう。「今は忙しいから」と後回しにされがちですが、更新を確実に行うことがリスクの軽減につながります。
5.外出先のWi-Fi利用に注意する
日本でもさまざまな場所で無料Wi-Fiが提供されています。
しかし、中には通信内容が盗み見られる可能性があるなど、リスクもあります。
外出先で無料Wi-Fiを利用する際は、次の点に注意しましょう。
- Wi-Fiの自動接続をオフにする
- 公共Wi-Fiではログインや重要作業(決済や業務など)を行わない
6.物理的な情報漏えいに気をつける
情報漏えいは、PCやスマホを落としたり、盗まれたり、横や後ろから盗み見されたりすることからも発生します。万が一の場合でも被害が最小限となるように、次のような方法で端末やデータの管理を徹底することが大切です。
- PC・スマホには画面ロック(生体認証/PIN)を設定する
- 業務データを私物端末・クラウドに保存しない
- 重要なデータは定期的にバックアップを取る
- 人の多い場所で業務用PCやスマホを使用しない
- 使わなくなった端末・記憶媒体の廃棄時にはデータを完全に削除する
- 自分・社内のものではない外部記憶媒体をPCにつながない
情報セキュリティ事故にあった場合の対処法

もしも情報セキュリティ事故にあってしまった場合は、早期対処が重要です。
具体的には、次の3つの手順を迅速に行いましょう。
- 被害拡大を止める
- 証拠を保存する
- しかるべき相手に相談・連絡する
ここで言う「しかるべき相手」とは、たとえば次のような窓口のことです。
- 利用しているサービスの運営会社やサポート窓口
- クレジットカード会社や金融機関
- 最寄りの警察署やサイバー犯罪相談窓口
- 勤務先の情報システム部門(業務用端末の場合)
たとえば、クレジットカードの不正利用にあってしまったら、まずは被害拡大を止めるためにカード会社に連絡してカードの利用停止を行います。
次に、不正利用の取引履歴などを証拠として保存した上で、警察に被害届を提出します。
総務省の運営する『国民のためのサイバーセキュリティサイト』の「家庭での被害事例および対処法」にさまざまな情報セキュリティ事故被害の事例と対処法が掲載されているので、ぜひ参考にしてください。
個人の情報セキュリティ対策におけるよくある質問

ここでは、個人の情報セキュリティ対策に関するよくある質問と回答をいくつかご紹介します。
パスワードの定期的な変更は必要?
定期的な変更も有効ですが、変更よりも効果的なのが以下3つです。
- パスワードの使いまわしをやめる
- 推測されにくいパスワードを設定する
- 情報漏えいの疑いがあればすぐに変更する
短いパスワードを頻繁に変更しても、十分な対策とはいえません。
SNSの乗っ取りを防ぐには何をすればいい?
SNSの乗っ取りを防ぐ対策としては、次の4つが有効とされています。
- 二段階認証とログイン通知を設定する
- DMのリンクは原則として開かない
- 面識のない相手からの友達申請は承認しない
- 使っていない連携アプリを解除する
ここで重要なのは、「気をつけて守る」のではなく、「設定で守る」ことです。
もし自分のSNSが乗っ取られてしまった場合には、次の手順で対処しましょう。
(1)サービス提供会社等に相談する
(2)パスワードを変更する
(3)ログイン履歴等を保存する
(4)警察に通報・相談する
まとめ
個人の情報セキュリティ対策は、特別な知識がなくても、日々の行動や設定の見直しで十分効果的です。
パスワードの適切な管理、二段階認証の設定、怪しいリンクを開かない習慣、端末やソフトウェアの更新など、基本的な対策を確実に行うことが大切です。
自分だけではなく、周囲の人や組織を守るためにも、日頃からご自身でできる情報セキュリティ対策を行っていきましょう。
(提供元:フィンクロス・デジタル
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