マネー
カネールくんのハピマネの種
Vol.32 物価高ってなに?
2025/5/2
カネールくんのハピマネの種 ~プロローグ~ カネールくんって?
登場人物:カネールくん、フウカ(中2)、ママ、ユウコ(ママの友達)
ママの友達のユウコが遊びに来る
ユウコ
こんにちは!お邪魔します


フウカ
こんにちは、ユウコさん
ユウコ
フウカちゃん、大きくなったね。これお土産のケーキ


フウカ
わあ!ありがとうございます
ユウコ
最近、何もかもすごく値上がりしたねぇ。このケーキは値段変わらないけど小さくなった

ママ
わかる!スーパーで買い物して、3,000円くらいだなって思ってたら5,000円近くいってる

ユウコ
そうそう!米も野菜も油も調味料もトイレットペーパーも洗剤も、日常のものがすべてくまなく値上がりしてるよね。辛い‥‥

ママ
ガソリン代も電気代もすごいことになってるよね。本当、ケチケチ節約しないと


フウカ
学校の売店で売ってるノートも値上がりしたよ。鉛筆も消しゴムも
ママ
文房具は必需品だから節約するわけにはいかないもんねー

ユウコ
そうね。でも、このところの野菜やお米の値上がりって、ちょっとついていけないよね

ママ
お給料も少しは上がるんだろうけど、追い付かないよ。物価高、なんとかならないかなぁ


フウカ
なんでも値上がりするブッカダカ‥‥ってなんだろう?
BOM!
カネール
こんにちは。お金のことで何かお困りカネール?


フウカ
あれ?君はだれ?どこから来たの?
カネール
幸せの種を届ける青い鳥、カネール。ハッピーブルーバードランドから来たネール


フウカ
幸せの種ってなに?
カネール
君たちの将来に役立つお金の知識だネール


フウカ
今ちょうど物価高について考えてたの。
いろんなものが値上がりしてママたちが困ってるんだけど、物価高って、どういうことなの?
カネール
物価とは、モノやサービスの値段を一括りにしたもので、物価は需要と供給のバランスによって決まるネール。
欲しい人がたくさんいればそのモノの値段は上がるし、欲しい人が少なくてモノが余る状況であれば安くなる。
そして、物価が上がればお金の価値が下がってくる。
1個100円のリンゴが120円に値上がりするということは、リンゴそのものの価値は変わらないのに、120円出さなければ買えなくなるということだから、お金の価値が下がっているといえるんだネー


フウカ
理屈ではわかるんだけど、今の値上がりはモノがないのに欲しい人が多い状況なのかな?
ノートも値上がりしたけど、子どもは減っているし、タブレット学習でノートを使う機会も減っているし、ノートの需要が高まったって感じしないんだけどな
カネール
確かに。でもよく考えてみてほしいネール。
紙の原料となる木材は海外から船で運ばれて来る。
今は原油価格が高騰しているから運搬費が高くなり、工場を動かすための電気代、製品を運ぶ運送費だって値上がりしている。
原材料を買うにも、円安が進んだことで原材料費がかなり高くなっているんだネー


フウカ
そうか!円安になると、輸入品はとても高くなってしまうんだ。
1ドル100円だったのが今は150円くらいだから‥‥1ドルにつき50円くらい高くなってるってことだもんね
カネール
そうだネール。2022年以降、いろいろな物の値上げが続いている。
その背景には何があると思うネー?


フウカ
原油価格高騰と円安‥‥なんだよね?
カネール
そう。1ドル150円の円安が続いて、輸入品の値段が高くなっている。
ロシアのウクライナ侵攻と中東紛争により原油価格が高騰した。
ウクライナは穀物の生産国だから、輸出がストップして供給量が減っていることも大きい。
日本がほぼ輸入に頼っているエネルギーと家畜飼料はとても大変なことになっているんだネール。
さらに、異常気象により農作物に大きな被害が出て、世界中で食料生産が減少していることも関係しているネー


フウカ
戦争の影響もあるのか‥‥
カネール
加えて、人手不足も深刻だネー。
コロナ禍で停滞した経営を立て直そうとしても、スタッフを確保できずに閉店してしまったお店もたくさんある。
製造業では、供給量を増やしたくても増やせない実態もあるネール。
そこでお給料を上げて人手を増やすとなると、その分また価格を上げざるを得なくなるネー


フウカ
そうか‥‥。なんか大変だね。ママたちが野菜やお米の値上がりがなんとかならないかなぁって言ってた
カネール
夏がとても暑かったのを覚えているかネー?
猛暑の影響やカメムシの異常発生など農作物に大きな影響があったことから、野菜や果物、米は供給量が足りなくて値上がりが続いているネール。
キャベツや白菜、お米は過去にない値段になっているネー


フウカ
農作物って天候や気候に左右されるよね。
それを除くと、物価ってどれくらい上がってるのかな?
カネール
物価の変動は、『消費者物価指数』で見ることができるネール。
消費者物価指数とは、ある時点の世帯の平均的なモノやサービスを購入した価格を基準にして、別の時期に同等の購入をした場合に必要な費用がどう変化したかを数値化したものなんだネー

2025年1月の消費者物価指数(総務省)
コロナ前の2020年の平均を100とした2025年1月の消費者物価指数は、111.2で前年同月に比べると4.0%上昇、前月より0.5%の上昇。変動の大きい生鮮食品を除いた消費者物価指数は109.8で、前年同月に比べると3.2%の上昇、前月より0.4%の上昇となっている。

フウカ
ずっと高くなり続けてるってことだね。
これじゃあ、ウチのお金がなくなっちゃう
カネール
そうだネール。社会は働く人の賃上げに動いているネー。
給料を上げて、消費を促し、経済を回す方向へと向かっているんだネール


フウカ
パパとママに頑張ってもらって、私も無駄遣いしないように心がけないとなー。
教えてくれてありがとう、カネールくん
カネール
どういたしまして。身近なお金の疑問が経済の知識につながることを知っておいてほしいネール


フウカ
学校でお金の授業があるけど、あまり自分には関係ないと思ってた。
お金と経済って、つながってるんだね。
もう少し、身の回りのお金のことにも関心持つようにしてみるね
フウカを頼もしく感じ、にっこりと微笑むカネール。大きく手を振り、ハッピーブルーバードランドへと帰って行く。まだまだ修行は続く‥‥。
【関連リンク】
▼最新の四銀ルーム記事をアプリから!▼
ダウンロードはこちら
![]() |
![]() |