ニュースリリース

2019年3月14日

高知県物部川地域における
地域商社機能の構築と農業の担い手育成を両輪とした
「『未来の地域農業モデル』に関する連携協定」の締結について

 四国銀行(頭取 山元文明)は、本日、高知県物部川地域の果樹生産者、株式会社ものべみらい(以下、「ものべみらい」)、高知県農業協同組合(以下、「JA高知県」)、香南市、井上石灰工業株式会社(以下、「井上石灰工業」)、株式会社地域経済活性化支援機構(以下、「機構」)との間で、「『未来の地域農業モデル』構築に向けた包括的連携協定書」(以下、「本協定」)を締結しましたので、お知らせいたします。

 本協定は、2015年10月に当行と機構などが共同で出資した「高知県観光活性化ファンド」(以下「ファンド」という)における、「観光」と「6次産業化」を軸とした面的活性化のパイロット地域である高知県物部川地域の「山北エリア」において、農業分野で顕著な「高齢化による生産人口の減少」、「所得の伸び悩み」などの社会的課題を、地域の官民が一体になって解決することを目的としています。
 山北エリアのみならず日本の地域農業の現場では、①従来の多層的流通構造のため消費者の声が生産者に届きにくく、創意工夫をして消費者ニーズを満たそうとする商品開発を促す環境が醸成されてこなかった、②生産技術が平準化されておらず生産ノウハウの伝承体制が整っていない、③天災等の影響に晒されることにより産品の質・量の変動が大きく収入が安定しない、などの理由から、生産人口の減少を埋め得るインセンティブが希薄で新規就農者数が伸び悩んでいる、という現状にあります。
 このような農業の課題を解決すべく、当ファンドでは今後、山北エリアにおいて、ファンド投資先のものべみらいのマーケティングや販売機能を活用した「未来の地域農業モデル」を実現するために今後設立を予定している新会社の設立を支援してまいります。
 当行は、高知県が優位性をもつ農業の活性化を支援することで地域経済の活性化に貢献してまいります。

■ 本協定の締結者の主な役割
生産者
  • 生産品・加工品の販売・卸売を主業務とする新会社への参画
  • 新規就農者の営農指導及び作業協力
ものべみらい
  • 新会社の立上げ推進・支援
  • 生産品・加工品の販売に関するマーケティング、商品企画
JA高知県
  • 新規就農者の営農指導
  • 生鮮品の集荷・選果・出荷作業一式
香南市
  • 地域おこし協力隊の採用・管理・就農派遣
井上石灰工業
  • 農作業人材の相互交流、販売相互協力
機構
  • 本協定によるモデルを県内他地域や全国にノウハウ移転促進
四国銀行
  • 本協定によるモデル推進の支援と県下横展開促進
  • 本協定による取組みの財政面を中心とした支援

■ 本協定の全体像(山北モデルの概要)
本協定の全体

■ 山北エリアについて
山北エリアは、高知県の中東部に位置する物部川地域に所在し、果樹・野菜等の露地栽培や園芸農業が 盛んな地域。このエリアで収穫される「山北みかん」が有名。
物部川地域みかんトマト葡萄

以上